正式にはコウイカと言いますが、関東では墨の多さからスミイカと呼ばれています。あなごと同様に江戸前の寿司、天ぷらには欠かせない存在です。握り寿司では、新鮮なものを生のままネタにする以外にも、茹でたものにツメを塗る場合もありますが、どちらもスミイカ特有の濃厚な甘みを味わうことができます。また、晩夏〜初秋のほんの一時期には、春に生まれた小さなスミイカが漁獲されます。これは「新子」と呼ばれ、柔らかく独特の旨みがあり、コハダの新子と同様に季節を感じる寿司だねです。
当地区では底びき網や刺し網で漁獲しています。かつて漁獲量が減少した時期に、産卵場所を増やそうと産卵床を設置し、資源を回復させる取り組みを行いました。現在も毎年3月になると漁業者は古いノリ網を再利用して産卵床を作成し、スミイカ資源の増大を図っています。
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